ろんり的効率化で受験を駆け抜ける

中高生へ贈る、入試問題の本質を知るという効率化

ろんり@受験英語はルールで解く:文法編

 

英文法や英語長文をひたすら訳して解くのは最終手段

受験英語に限らず、英語にはルールがあります。これは日本語も同じです。

受験英語はこのルールを用いて解く場面が多い。
(体感で言えば、文法的ルールで解くのが4割、論理的手技で解くのが5割、頑張って解くのが1割です)
(但し、論理的手技は長文に限る)

文法問題に限れば、その9割がルールに即して構造的に解くことができます。

以下では、このたくさんあるルールのうち最も基本とされる知識のほんの一部を紹介する。
この知識を使った問題の解き方は今後実践編などで紹介していきたいと思っています。

日本語では何気なく使う言葉にも、動詞や形容詞、副詞、名詞という枠組みがあります。そしてその枠組みごとに、順番や組み合わせ、意味が決まっていますよね。

英語も同じなんです。

ー英語の基本的文型ー
S:主語
V:動詞(be動詞も含む)
O:目的語
C:補語

第1文型:S V
第2文型:S V C
第3文型:S V O
第4文型:S V O1  O2
第5文型:S V O C

文型というのは文字通り文の形です。分かりやすく言うと、順番ということです。英語は、上記の文型を骨組みにして構成されています。
日本語でも、「私は彼が好きだ。」のようにある程度決まった順番で単語を組み合わせています。それと同じです。

つまり、基本的な文型は、英文を書く際のルールであり、大きなヒントなのです。

例えば、穴埋め問題など、動詞の来る位置に名詞は来ませんから、選択肢として外せます。当然、いくつかの選択肢の中に動詞が1個だけならば、答えは一発で決まります。


ー文型それぞれに与えられた意味的傾向と関係性ー
それぞれの文型ごとに、使われる主語や動詞、目的語、補語には意味的傾向や成り立つ関係性があります。但し、これはあくまで傾向であり、絶対ではありません。中学英語ならばほとんどこの傾向内ですが、高校英語では複雑さが増し、判断が難しくなります。

まとめて説明します。

第1文型:V→自動詞(後ろに目的語が来ない)

 

第2文型:V→be動詞(is,are,becomeなどイコールの意味に近いもの)
     C→名詞か形容詞
また、第2文型では動詞がイコールの意味を持ち、主語と補語の間にS=Cの関係が成り立ちます。

 

第3文型:V→自動詞+前置詞+O(自動詞は後ろに目的語を置くとき、
       間に前置詞が必要)
     V→他動詞+O

 

第4文型:V→「与える」系の動詞(give,send,show,teach,tell,make,cookなど)
     O1→物を与える対象(人が多い)(me,you,him,her,人の名前など)
     O2→与える物(名詞)
第4文型ではO1とO2の順番はどちらでも大丈夫です。
但し、O2+O1の順番にする場合、間には前置詞が必要になります。
多くはtoですが、makeやcookのときはforを置きます。「誰かに」ではなく、「誰かのために」という意味の動詞ならばforを使う、と覚えましょう。

第5文型:V→知覚動詞、使役動詞、thinkなどの思考系動詞
(第5文型をとる動詞は多めな印象がありますが、受験で使われるものはほとんど決まっていて数も少ないので、すぐ覚えられます。検索すればすぐ出てくるので、これは調べてみてください。)
     O→名詞(多くは人や動物)
     C→形容詞
第5文型ではOとCの間にイコールの関係が成り立ち、O=Cとなります。

これだけ知っておけば、中学英語程度では十分です。

このような傾向と関係性を知っておくと、文法問題や長文問題でただ文章を訳して解く、のではなく、ルールに即して構造的に解くことができます。

ちなみに、これが高校英語になるともっと深く追求していかなければ受験では勝てません。

 


ー今回のまとめー
基本的文型を知っておくメリット
・単語を並べる順番がわかり、英文を書きやすい
・文型によって傾向があるので、英語のルールに即して問題を構造的に解くことができる